秋田大学で長年、睡眠呼吸障害医療に打ち込んでこられた田中俊彦先生がこのたび睡眠センターを開設されたのは、まことに時宜を得たことで、田中俊彦先生の睡眠医療に対する盛んな意気と、睡眠障害でお悩みの患者さんへの同情の発露であり、心から祝福を贈ります。
私は、平成16年4月に日本で初めて滋賀医科大学に開設された睡眠学講座を担当しております。私が、睡眠医療と関わりを持ったのは四半世紀ほど前です。現在、滋賀医科大学精神医学講座で教授をされている大川匡子先生が秋田大学におられ、小児の睡眠時無呼吸について共同研究したことがきっかけでした。そのころから睡眠医療に興味を持ち、昨年滋賀に赴任するまで秋田大学において田中先生とともに睡眠研究を続けてまいりました。
睡眠障害はさまざまな病気の初期症状として起こる、いわば万病のもとでもあります。睡眠障害を心や体が発する危険信号をとしてとらえ、そこから正しく原因を診断することで、さまざまな疾患の早期治療が行えるようになると考えております。全国の20歳以上の住民に関する疫学調査では、5人に1人が睡眠にかかわる問題を抱えています。さらに、交代勤務や深夜勤務の増加により勤労者の睡眠不足と睡眠障害による事故の増加が指摘されています。また新幹線居眠り事件などのように睡眠呼吸障害に対する適切な診断や治療が重要となっています。
クリニックが開設されたことにより、これまで不眠なら精神科、いびきなら耳鼻咽喉科と症状によって受診科が異なっていましたが、窓口が1つになってより受診しやすくなり、また診療科を超えた適切な診断と治療が行えます。たなか睡眠クリニックのサポートとして滋賀医大睡眠学講座、精神医学講座をはじめ多数の臨床科(循環器科、代謝科、耳鼻科、歯科、ほか)の先生方が全面的に協力いたします。
たなか睡眠クリニックには、本年7月より滋賀医科大学が中心となり進めている、経済産業省電源地域活性化先導モデル事業「眠りの森」プロジェクトの診断・治療・睡眠教育部門の核となるべき睡眠センターの役割が期待されております。
京都では、初めての睡眠医療専門のクリニックです。緊密な連携のもとに京滋地区を睡眠医療の分野で全国のメッカとすべく努力してまいりたいと考えています。
「たなか睡眠クリニック」への皆様からのご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
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